April 21, 2025

矯正のゴムかけはいつから?効果や期間・タイミングを解説

ゴムかけは、歯の移動を促したり、噛み合わせを調整したりと、矯正治療において重要な役割を果たします。

しかし、「ゴムかけはいつから始めるの?」「どのくらいの期間続けるの?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、矯正のゴムかけについて、いつから始めるべきか、どのくらいの期間続けるのか、ゴムかけの種類や役割、痛みへの対処法などについて解説していきます。

矯正を始めて矯正のゴムかけの期間や、いつから始めるのか気になっている方は是非、参考にしてください。

矯正のゴムかけについて

矯正治療において重要な役割を持つゴムかけは歯に「顎間ゴム(エラスティックゴム)」と呼ばれる器具を引っ掛けて、歯列や咬合を整えることが目的です。こここからは「ゴムかけはいつから始まるのか」「ゴムかけはいつまで続けるのか」そして、「ゴムかけの装着時間」について解説していきます。

ゴムかけはいつから始まる?

矯正のゴムかけは、治療計画に基づいて歯科医師が適切なタイミングで開始します。多くの場合、矯正治療の中期から後期にかけて必要になることが多いです。

歯列矯正治療を受けると、初期にはワイヤーやマウスピースを使用し、治療が進むにつれてゴムかけが導入されます。このゴムかけが開始されるタイミングは、個人の歯の状態や治療進行によって異なります。

ゴムかけはいつまで続ける?

ゴムかけの期間は個々の歯の状態や治療の進行具合によって異なりますが、目標とする歯並びや噛み合わせが得られるまで続けることが一般的です。一般に、ゴムかけの期間は矯正治療の全体の中で約半分から2/3程度を占めることが多いです。ただし、個人の状況によって期間は前後するため、定期的に歯科医との相談を続ける必要があります。

ゴムかけの装着時間

一日の大部分、特に就寝時には必ず装着することが推奨されています。目安としては、一日20時間以上の装着が効果的です。ゴムかけを始めた直後は、噛むことで強い痛みを感じることがありますが、これは一時的なものです。数日経つと、ブラケットやワイヤーをつけた時と同様に慣れてきて、痛みも軽減されます。

矯正におけるゴムかけの役割

ここからは矯正におけるゴムかけの役割を解説していきます。

ゴムかけの役割には主に以下があります。

歯の移動・修正

ゴムかけは特定の歯を引き寄せたり、押し出したりする力を加えることで、歯を正しい位置に移動させる効果があります。ゴムかけにはさまざまな種類のゴムがあります。

ゴムの特徴や使い方によって、どのような移動効果を得ることができるのでしょうか?まず、ゴムにはサイズや厚みが異なるものがあります。歯の動きや治療箇所によって、適切なゴムを選ぶ必要があります。

また、ゴムの引っ掛け方も重要です。正しい噛み合わせを得るためには、適切な位置にゴムを引っ掛ける必要があります。矯正治療を行っている歯科医師の指示に従い、正確なゴムの付け方を学ぶことが大切です。

噛み合わせを整える

不正咬合を修正し、上下の歯が適切に噛み合うように調整するためにゴムかけが用いられます。ゴムかけによって噛み合わせを調整することも可能です。歯並びや噛み合わせの問題は、個人によって異なるため、治療計画には個別の要素があります。

しかし、ゴムかけによって歯の位置を微調整することで、理想的な噛み合わせを実現することができます。

歯並びの安定

ゴムかけによる定期的な圧力は、治療後の歯並びの安定にも寄与します。歯がない人が治療法を決める前に知っておきたいポイントとして、ゴムかけはインビザライン矯正の中でも仕上がりを左右する大切な治療方法です。

理想の歯並びに近づけるためにも以下のことは必ず守りましょう。装着時間・期間を守る、鏡を見ながらつける、1日1回は交換する、予備のゴムを常備しておくといった習慣が不可欠です。

ゴムかけの種類

矯正治療には様々な種類のゴムが使用されます。以下のようなゴムがあり、それぞれ特徴があり歯の噛み合わせによって大きくどのゴムを使用するか変わってきます。

2級ゴム

2級ゴムは主に上の奥歯から下の前歯へ向けて装着され、前方への歯の移動を助けます。2級ゴムは、出っ歯の改善に使用します。上の歯を後ろへ、下の奥歯を前に移動するため、上顎の前から3番目の歯と、下顎の前から6番目の奥歯にかけることが多いです。

3級ゴム

3級ゴムは下の奥歯から上の前歯にかけて装着され、後方への歯の移動を促します。3級ゴムは、受け口の改善に使用します。上の歯を前へ、下の奥歯を後ろに移動するため、上顎の前から6番目の歯と、下顎の前から3番目の歯にかけることが多いです。

垂直ゴム

垂直ゴムは上下の歯を直接結びつけることで、噛み合わせの高さを調整します。垂直ゴムとは、開咬(かいこう)の改善に使用します。開咬とは、噛み合わせたときに上下の前歯が大きく開いている状態のことです。縦に引っ張り合うように、上下の歯に垂直にかけます。

クロスゴム

クロスゴムは十字に装着され、歯列のねじれや歯の傾きを修正するのに役立ちます。交叉ゴムとは、交叉咬合(こうさこうごう)の改善に使用します。交叉咬合とは噛んだときに歯並びの途中で上下の噛み合わせが左右にずれている状態のことです。上下の同じ歯に噛み合わせをまたぐように表側と裏側にかける必要があるため、奥歯の場合難しいこともあります。

ゴムかけによる痛みについて

ゴムかけは効果的ながら、時に痛みを伴うことがあります。痛みの原因と対策について解説していきます。

歯の移動・圧力

ゴムかけによって歯にかかる圧力が痛みの主な原因です。この圧力は歯を移動させるために必要なものです。ゴムかけの過程で歯や周囲の組織が反応し、時には不快感や痛みを感じることがあります。

この痛みは、歯や顎の骨が新しい位置に適応しようとする自然な反応の一部であり、多くの場合、数日から数週間で自然と軽減されます。

しかし、痛みが強い場合や長期間続く場合は、矯正担当医に相談することが重要です。適切な調整や痛み管理のアドバイスを受けることで、治療をより快適に進めることが可能です。

ゴムかけによる痛みには個人差がある

人によって痛みの感じ方には大きな差があります。痛みが強い場合は、歯科医師に相談することが重要です。痛みの感じ方には個人差があるため、自分だけが異常に痛いと感じることもありますが、これは各人の痛みの閾値や歯の状態、治療の進め方によって左右されることが多いです。

ゴムかけの痛みが強いと感じる場合、ゴムの強度を調整する、使用するゴムの種類を変更する、より頻繁にゴムを交換するなどの対策が考えられます。これらの対策は、矯正治療を行う歯科医師と密接に連携を取りながら進めることが大切です。

ゴムかけによる痛みを軽減する方法

痛みを軽減するためには、ゴムの交換を定期的に行い、適切な強さのゴムを使用することが効果的です。

さらに、ゴムかけを行う際には、ゴムの張り方にも注意が必要です。適切でない方法でゴムを張ると、不必要な圧力がかかり、痛みの原因となることがあります。ゴムの交換は、通常1日1回から数日に1回を目安に行いますが、使用感によってはもっと頻繁に交換が必要な場合もあります。

また、冷たい食べ物や飲み物を摂取することで一時的に痛みを和らげることができます。これらの方法を適宜用いることで、ゴムかけに伴う不快感を最小限に抑えることができるでしょう。

ゴムかけをサボった際に出る影響

ゴムかけを怠ると、どのような影響が出るのでしょうか?そのリスクについて詳しく説明します。

矯正期間が長引く

ゴムかけを怠ると、治療期間が延長し、完了までの時間が長くなる可能性があります。矯正治療は計画に沿って進めることが重要であり、ゴムかけを含むすべての手順がその計画の一部です。

ゴムかけを行わないことで、歯が予定通りに移動しない可能性があり、結果として治療期間が延びることが考えられます。定期的なゴムの交換や適切なケアを怠ることなく、担当医の指示に従って治療を進めることが、矯正治療の成功には不可欠です。

歯の動きに差がでる

一部の歯だけが移動してしまい、歯並びが不揃いになることがあります。ゴムかけは特定の歯に対して特定の方向への力を加えることで、歯並びを整える効果があります。これを怠ると、治療が不均一に進行し、一部の歯だけが目立って動くことがあります。

これにより、最終的な歯並びが不揃いになるリスクがあり、追加の治療が必要になることも考えられます。そのため、ゴムかけは計画通りに、かつ均等に行うことが重要です。

矯正の効果が低下する

計画通りのゴムかけが行われないと、最終的な矯正の効果にも影響が出てしまうことがあります。矯正治療は各段階での小さな積み重ねが最終的な結果に大きく影響します。

ゴムかけを含む各治療を適切に行うことで、予定された治療効果を得ることができますが、これを怠ると、期待した効果が得られないことがあります。

特に、ゴムかけは歯を引き寄せたり、押し出したりする重要な役割を担っているため、この手順をおろそかにすると、治療の質が低下する可能性があります。

ゴムかけ期間中のポイント

ここからはゴムかけの期間のポイントを解説していきます。

食事時の注意事項

食事中はゴムを外すことが一般的ですが、食後は必ず装着し直すことが大切です。ゴムを長時間外しておくと、歯が元の位置に戻ろうとする力が働き、ゴムかけの効果が減少する可能性があります。

そのため、食事後はできるだけ早くゴムを再装着し、常に適切な圧力が歯にかかるように心がけましょう。また、食事中にゴムを外す際は、清潔な場所に保管し、食後には新しいゴムに交換することも効果的です。

ゴムの変更頻度

ゴムは伸びてしまうため、効果を保つためには定期的な交換が必要です。通常は1日に1回の交換が推奨されます。ゴムが伸びると、適切な力が歯に伝わらなくなり、矯正の効果が低下します。

そのため、伸びたり切れたりしたゴムはすぐに新しいものに交換し、常に最適な状態を保つことが重要です。また、ゴムの種類によっては、より頻繁に交換する必要がある場合もありますので、担当医の指示に従いましょう。

予備のゴムを用意しておく

外出先でゴムが切れてしまった場合に備え、常に予備のゴムを携帯することが望ましいです。予備のゴムを持つことで、いつでも迅速に交換が可能となり、矯正治療の進行に支障を来さないようにすることができます。

特に、外出が多い方や、長時間の移動が予想される場合には、複数の予備ゴムを準備しておくと安心です。ゴムかけは日常生活の中で簡単に行えるものですが、その小さな努力が大きな効果をもたらします。

矯正のゴムかけについてのまとめ

この記事では、矯正のゴムかけの重要性、種類、役割、装着のポイントなどを詳しく解説しました。正しい知識と実践をもって、矯正治療を成功させましょう。ゴムかけは、矯正治療の中でも特に重要な役割を果たすものであり、適切に行うことで治療の効果を最大限に引き出すことができます。

また、ゴムかけに関する疑問や不安がある場合は、いつでも担当医に相談することが大切です。矯正治療は長期にわたるものですが、正しいケアと継続的な努力によって、理想的な歯並びと機能的な噛み合わせを実現することが可能です。

矯正のゴムかけを通じて、より健康的で美しい笑顔を手に入れましょう。

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